私はうつ病です。今はだいぶ回復に向かっていますが、2年前の今頃は症状がとても酷く引きこもりな上、リストカットを繰り返していました。病気のために就職出来ず、家族にも申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
そんな親不孝の私に両親は旅行に誘ってくれました。行きたくない気持ちが高かったのですが、意を決して行くことにしました。行先は箱根です。様々な場所へ行ったのですが、中々気が晴れませんでした。旅の最後に箱根の彫刻の森美術館へ行くことに。その中にお母さんが子供を抱いている「母と子」という彫刻がありました。母は突然、私をギュッと抱いてくれました。そして、『あなたが生きているだけで私は幸せだよ、生きていてくれてありがとう。』と言ってくれました。私は、嬉しくて涙が止まりませんでした。その光景を見て父が写真を撮りました。この時の温かい空気、心が満たされた感覚は一生忘れることはないと思います。
それから、私は、親孝行するためにも一生懸命生きなければと毎日、過ごしています。まだ、完治してはいませんが、前より気持ちを強く持て、物事を楽しめるようになりました。
凄く前向きになれたこの旅行は、私の心のアルバムにいつまでも残っています。