さて、Tokyo International BarShow 2013で完成したのが、
この「バカにしか飲めないカクテル」だ。

見ての通り、ベースにはBacardi Superior。
Patron XO Cafeをほんの1滴垂らし、オレンジジュースで割ったものになっている。
いや、なっていた。

この人をバカにしたようなカクテルのネーミングには、
1つのエピソードがあるので、ここで紹介したい。

ヨーロッパ旅行を狙って、レシピの製作者は無難にカクテルを作ったのだが、
これがどうにも美味い。
本当に美味いカクテルである。しかし写真撮影ブースは盛況で埋まったままだ。
中々空きそうにない。
頭のいい人間なら、写真撮影が終わるまで自分の作品には手を出さないものだ。
いや、口を出すのは以ての外。
しかしレシピの製作者はバカであった。
この美味いカクテルを一口、また一口と少しずつながら減らしていった。
そして悲しいことに、最後にはグラスは空になってしまったのである。
これがこのカクテルに関する、愚かで切ない歴史の一端である。

最後にこの言葉で締めくくらせてほしい。Stay hungry, stay foolish!